★その三 ――月夜である。 男の幽霊が薄暗い路地で佇んでいる。そこに別の幽霊が通りかかった。 「あれっ? どうしたこんなところでぼんやりしちゃって」 「はあ……」 「はあじゃないよ。みんなは今夜はいい幽霊日和だと言って、はりきって化けて出てるよ。あん…
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