2021-02-20 氷のプリンセス 短編(S&S) 雪道で美しい娘を見つけた。 気分が悪そうで悲しい顔をしていた。 近づくとキラキラした氷の涙を浮かべている。 とても気品のある娘だった。 「どうしたのですか? なにかあったのですか?」 声をかけると娘は頽れるように、その場に倒れてしまった。 慌てて抱きすくめると、氷のように冷たい身体をしていた。 見守る中、娘は優しく微笑みながら溶けてしまった。 END ※画像はO-DANからお借りしています